仕事で毎日産経新聞を読まされているのですが、
連載4コマの「サラリ君」(西村宗・作)が
死ぬほどつまりません!それはもう、ぞっとするほどに。
ためしにgoogleで
「サラリ君 つまらない」で検索したところ、740件ヒットしました。
ただ「サラリ君」だけでの検索結果は1480件ですから、
ネットで語られている「サラリ君」の話題は、
半分は「つまらない」という文脈で語られているわけですね!
これほどの後ろ向きな評価が定着しているにもかかわらず、
9500回以上続いている様子。
週間少年ジャンプなら、とっくに10回で打ち切られて「俺たちの戦いはこれからだ!」
「西村宗先生の次回作にご期待ください」となるはずなんですが…。
こうして考えてみると、「ののちゃん」や「コボちゃん」は新聞4コマの中ではマシな方であることが
よく分かりますし、「サザエさん」なんて驚異的な面白さだったことも分かります。
あと、1月26日土曜日の20面、21面に
山本麻里安さん(声優)のインタビューが、特大の顔写真と共に
どどーんと載っており、仕事中に度肝を抜かれましたww
産経新聞、やるじゃねぇか(;゚д゚)
(ここから本題)
皆さん、日本には
ロマン派の管弦楽曲を古楽器で演奏する団体もあるんだって、ご存知でした?
その名は
諸岡範澄さん指揮のオーケストラ・シンポシオン。
この記事(←リンクあり)で、古典派のニ長調交響曲集を扱いましたが、
今日紹介するディスクでは、オーケストラ・シンポシオンは古楽器でメンデルスゾーンとシューマンという、
ドイツの初期ロマン派を代表する二人の作曲家を取り上げています。
情熱のライプツィヒ-ドレスデン1840's/諸岡範澄さん/オーケストラ・シンポシオン
ヴァイオリン:桐山建志さん
ALM RECORDS ALCD1063
このCDの収録曲は、メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」序曲、ヴァイオリン協奏曲ホ短調、
シューマンの交響曲第2番。
こういうレパートリーを古楽器でやれる団体は、本場ヨーロッパでもそんなにはないんじゃないでしょうか?
なんせオーケストラ・シンポシオンは、
ライブでは「新世界より」とかもやっているらしいですからね、
日本では彼ら以外ありえない古楽器演奏でしょう。
まずは
「真夏の夜の夢」序曲、メンデルスゾーンが
若干17歳のときに書いたという、
天才のひらめきあふれる音楽です。
イントロのフルートのアンサンブルから、背筋がぞくぞくするような美しさ!!(;`・ω・)
ストリングスが加わるとテンポとビートは快活、弦の音色も(古楽的には)とてもきれいです。
トゥッティになるとぱぁっと明るくなる様はまるで夜明けのよう、ブラスがとても輝かしく、
もうたまりませんとも。
ところどころ突然雄たけびを上げるホルン、最高にかっこいい!
いったん音楽が嬰ハ短調で落ち着きかけるところの叙情性もステキ、聴く度に思うことですが、
ここからホ長調に戻すに際して、イントロのフルートのアンサンブルをもう一回持ってきて、
嬰ハ短調のようにもホ長調のようにも聴かせるメンデルスゾーンのアイディアは、驚異的です。
この曲の優れた古楽器演奏といえば、やはりなんといっても真っ先に、
ブリュッヘンの神がかり的な仕事なわけですが、
この諸岡さんの演奏はその高みにある程度接近していると思います。
続いては
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、これは
この記事(←リンクあり)で扱った
ニ短調曲ではなく、いわゆる有名な方の「メンコン」です。
第1楽章冒頭から、しっかりした低弦、伴奏音形の有機的な動きと、古楽ならではの美質が全開。
桐山さんのソロは
艶があり、表情たっぷりで、しっかりガット弦の香りがし、
時にはかなりのアグレッシブさも見せます、もう言うことなし。
この第2主題、なんとも言えず翳があって美しいですよね( ´∀`)
聴いているとソロパートが聴き慣れているものと少し違うことに気付きますが、
何でもこれは
「1989年に発見された初稿版による演奏」だということ。
第2主題の再現の少し後だったと思いますが、桐山さんのソロが即興的装飾っぽいことをしていますよ?
第2楽章は、さすがはメンデルスゾーンの、夢見るようにきれいな音楽。
ここを聴いて気付くのは、もう言い訳できないほど
はっきりと桐山さんが即興的装飾をしていること。
…「メンコン」でソリストが装飾を入れるとか、古楽メソッド的にありなんでしょうか?(´∀`;)
なんでもブックレットによると(安田和信さんが重厚な文章を寄せられています)、19世紀のオーセンティックな演奏法では、
ソロが即興的装飾を交えながら演奏するのは、ごく普通のことだったということ。
しかしこういう風にモロ「創造的な」演奏は面白いです!
そして第3楽章、桐山さんは茶目っ気たっぷりに突っ走ります、
もうここには笑みが漏れてしまいますとも( ^∀^)
オーケストラの立派さも特筆すべきもの。
私の個人的好みでは、同曲の古楽器演奏でNo.1の名演だと思いますが、皆様いかがでしょうか?
終わりに
シューマンの交響曲第2番ハ長調。
私は初め「なんじゃこの曲は!?」程度にしか思ってませんでしたが、
ヘレヴェッヘの佳演を聴いて面白さがわかるようになりました。
第1楽章はなんだか「ザ・グレート」が、もう少しメロディがはっきりするようになった感じの音楽。
ここでも諸岡さんのタクトは冴え渡ります、
主部の推進力、生き生きとした生命力を持ったベース、
日本人がこんな演奏をしてのけるなんて、本当に誇らしい!
第2楽章にはスケルツォが来てしまいます、この落ち着かないいたずらっぽさ、とても楽しいです。
クプレが二つ入るという独特の書き方、さすがは天才シューマン。
1回目のクプレの出だしの、かくかくした動きのウィンドアンサンブルのスタッカート、
なんという音色の魔術師ぶりでしょう。
第3楽章はまさにロマン派、まさにシューマン、これ以上ない
奇跡のような美しさを誇る切ない曲です。
お聴きください、日本の古楽管楽器奏者たちの、ヴィヴィッドな歌いまわし!
ホルンやなんかも活躍しますし、途中からの立派なポリフォニーも聴き所ですね。
そしてフィナーレはもう勢い任せに大疾走しますが、造型は少しも崩れることはありません。
一番最後のアーメン・カデンツと、ティンパニのぶっ叩き!君は、刻の涙を見る…(´つω;`)
皆川達夫さんの夢は、「日本人演奏家が古楽の面で世界をリードすることだ」ということですが、
このディスクを聴くとその夢も達成途上にあるようにさえ思えてしまいます。
がんばれ日本の古楽演奏家!
テーマ:クラシック - ジャンル:音楽
- 2008/01/29(火) 06:48:02|
- がんばれ日本の古楽演奏家
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